バガモヨポレポレ通信

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Mlima Kilimanjaro

タンザニアに来る前のこと。隊員OBの方から、タンザニアに行ったらぜひこれはしたほうがいいよ、といただいたアドバイスのうちの1つが、「キリマンジャロ登山」でした。それもあってか、心のどこかにキリマンジャロの文字が刻まれていたのですが、登山の経験が少ないことや体力に自信がないこと、また、登った人たちから「大変だったよ~」という感想や、高山病の症状の話を聞いたりしたことで、なかなか踏ん切りがつかずにいました。そもそも標高3776mの富士山にも登ったことがないのに、5895mもの高さのある山が果たして登れるだろうか…という思いがありました。

それが、11月くらいからだったか、「キリマンジャロ行っちゃう?」という会話が始まり、それがそのままの勢いで、「行っちゃおう、行っちゃおう!」となり、気付けば、文系女子(?)4人でキリマンジャロ登山に挑戦することが決まったのでした。
「とりあえず、行けるところまで行こう」という、ユルい感じで結成されたグループでしたが、ついに1月8日、5泊6日のキリマンジャロトレッキングが開始されました。
年末から年始にかけ、他の隊員グループも結構登山をしているようでしたが、その中でも私たちのグループは周りからも心配されていたようで、先に下山をしてきた隊員たちから、出発前に様々なアドバイスをもらったり、装備のチェックをされたり。みんな心配してくれてありがとう!
ゲストハウスからの眺め
こちらは登山前日に宿泊したゲストハウスから望むキリマンジャロの雄姿。本当にあそこまで行くんだろうかと、まったく実感のないままの出発でした。

さて、今回私たちが選んだルートは、一般的にはマイナーだけど、最近隊員内で脚光を浴び始めた(?)ロンガイルートでした。選んだ理由としては、①行きと帰りでルートが違うため、違う景色を楽しめる。②景色がいいらしい。③比較的難易度が低い。④雨が少ない。など。そして、この選択は結果的に大正解!でした。
一緒に登るのは私たち4人のほかに、メインガイド1名、アシスタントガイド2名、コック1名、ポーター12名の計16名。ポーターたちは、テントや食料、調理器具、その他の荷物を運ばなければならないため、これだけの大所帯になるのです。
一方で登山客の私たちが持つ荷物は、水、カメラ、雨具、防寒具、携帯食、などでそれ以外はポーターに預けて運んでもらうことに。

標高1990mにある登山ゲートでお昼ご飯を食べた後、いよいよ登山開始。ガイドを先頭に、一列に並んでゆっくりとした足取りで登って行きます。まずは植林地帯が続き、整然と並んだ木々の間を歩いて行きます。その林を抜けてしばらく行くと、今度は原生林に入ります。自然のままの木々が生い茂っている中を、少し湿った空気を感じたり、近くを流れる川の音に耳をすませながら歩いて行くのはなかなか気持ちの良いものでした。森の後は低木が続く地帯になり…とキリマンジャロの植生を楽しみながら4時間ほど歩いて行くと、初日のキャンプ地(2625m)に到着。到着してみるとすでにテントが組み立てられ、お茶やポップコーンなども用意されていました。まさにいたれりつくせりです。お茶を飲んだりしながらのんびりしているとそのうち夕食の時間になり、ご飯が運ばれてきます。標高が上がって肌寒さを感じるようになり、そんなときに温かいスープが出てくると、それだけで幸せな気持ちになりました。

食事の後は、メインガイドと翌日の打ち合わせ。このロンガイルートは、途中で2つのルートに分かれていて、1つはまっすぐキボハット(4700m)まで目指していくため1日の行程が短く、どちらかというと楽なコース、もう1つは途中にあるマウェンジ峰の方から周って行くため、行程が長くなり、少しハードになるコースだそうです。相談した結果、天気も心配だし、余裕を持って最終アタックを迎えたいということで、我々はお気楽コースをチョイス。個人的には、初日の4時間だけでも疲れていたのに、1日7時間とか8時間歩くのはキビシイというのが正直な気持ちでした。
そして夜は4人でトランプの大富豪で盛り上がり、これがこの日から3日間の恒例行事となりました。

翌日から、キボハットに到着するまでのあいだ、朝ごはん後に出発し、昼過ぎに次のキャンプ地に到着し、お昼ご飯を食べたらあとは休憩、というとてものんびりとした日程が続きました。天気も良く、青い空にキボ峰やマウェンジ峰がくっきりと映え、毎日気持ちよく歩くことができました。
キリマンジャロとポーターの後ろ姿

標高3000mでジャンプ!
標高3000m地点では、まだまだこんなことしている余裕も。

それでも徐々に高度が上がって行くと呼吸が浅くなったり、寝起きなどに軽い頭痛を感じるようになり、高山病にならないためにも、できるだけ意識して深呼吸をしてみたり、とにかくゆっくりゆっくり歩くことを心がけていました。そうやってのろのろと歩いて行く私たちを、ポーターたちは、重たい荷物を担ぎながら、ひょいひょいと抜き去って行きます。足場の悪い山道でも軽々と登って行く様子に、さすがだなあとひたすら感心してしまいました。さらに驚いたのは、ロンガイルートは他のルートよりも楽なため、女性のポーターもいたことです。私たちのグループではありませんでしたが、別のグループで、女性のポーターが同じように大きな荷物を頭に載せて歩いている姿を見かけ、男性に負けないその逞しさに尊敬の念を送らずにはいられませんでした。
もうすぐキボハット

4日目のお昼頃キボハットに到着。いよいよ今夜が最終アタックです。早めの夕食の後仮眠をとり、夜中の12時から頂上を目指し出発!キボハットに着いたころから腹痛が始まり、かなり不安な状態での最終アタックとなりました。これまでは、高度に慣れるため数日かけてゆっくり登っていましたが、ここからは一気に頂上まで目指します。斜面も今までより急なものになり、酸素も薄く、呼吸が浅くなっていきます。前方を見ると、真っ暗闇の中を登山者たちのヘッドライトが星のように光りながら連なっているのが見えました。登っている間にも、腹痛の波が何度も襲ってきます。5000mまで来たときに、もうそろそろリタイアしてしまおうか、という思いが頭をよぎりました。ペースが遅れだしたため、ガイドが1人ついてくれていましたが、彼にもお腹が痛いと訴えつつ、何度も何度も休憩をしながら、もう少しだけ、もう少しだけど登り続けていました。腹痛が止んでいるときは睡魔が襲ってくるため、気がつくと半分眠りながら歩いていたり。

もうすぐで、5681mのギルマンズポイントに着くというころに、朝日が差してきたので、そこで日の出を眺めることにしました。オレンジ色の暖かい光が、白い絨毯のように広がる雲海の向こうから上がってきて、疲れ果て、冷え切った心と体をじんわりと温めてくれるようでした。
sunrise

その後最後の力を振り絞り、ギルマンズポイントに到着。ここが私にとっての頂上ということになりました。本来の頂上であるウフルピークまで行けないのは残念でしたが、今の自分の力ではここまでということ。そこからは、7時間くらいかけて登ってきた道を、一気に滑り降りるように、2時間ほどで下って行くことに。キボハットにたどり着いたときはへとへとでしたが、ポーターたちが笑顔で出迎えてくれ、「よくがんばったね」と言ってくれたのがとても嬉しかったです。そしてそこで飲んだフルーツジュースの美味しかったこと!生き返るような思いでした。
その後休憩しながら頂上に向かったほかのメンバーを待ち、昼食をとってからホロンボハット(3700m)に向かいました。そこまでが約4時間くらい。ひたすら歩きどうしの1日でした。
その日の夜、寝袋に入りこんだ途端に、今までにないくらい深い眠りについたことは言うまでもありません。

次の日はいよいよ下山。ひたすら山道を下って行きます。登りもきつかったけど、下りもきつい。というか下りの方がきついかも?ようやく登山ゲートに到着したときには、もう足ががくがくで、これ以上歩けない!という感じでした。それでもやっと山を下りてきてホッとしたのと同時に、キリマンジャロ登山が終わってしまったことがちょっぴり残念な気もしました。それは、この数日間が思っていた以上に楽しいものだったからです。気心の知れた仲間たちとキャンプをし、雄大な景色を眺め、清々しい山の空気を吸い…それら体験したことのすべてが新鮮で、ワクワクに満ちていました。
それと同時に、登頂ができなかった、ということも心残りの一つでした。もともと無理はしないつもりで登ってはいましたが、心のどこかでは登頂したいと思っていて、でも結局それができなかったことが、なんとも悔しいのです。
じゃあ、もう一度挑戦してみる?と聞かれたら、最終アタックのつらさを思い出し、きっと躊躇してしまうと思いますが。

こんなふうにして、今回のキリマンジャロ登山は終了しました。
最後までは登れなかったけど、挑戦してみてよかった!と心から思っています。
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コメント


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この間はアルーシャで会えてうれしかったよ☆

なんだかうえり~の文章。好きだなぁ~(*^_^*)
心がほっこりする♪

大変だったけど、私もキリマンジャロ登山してよかった~って思う!!最近、朝、とってもきれいにキリマンジャロが見えるよ!!!

morikom | URL | 2013-02-07 (Thu) 02:43 [編集 ]


Re: タイトルなし

もりこ

コメントありがとう☆
こちらこそ、会えて嬉しかったよ!

そして文章好きって言ってくれてアサンテサーナ!
わたしももりこの文章好きです。

キリマンジャロが見えるなんて、羨ましい限りです。
任期残り少ないけど、タンザニアならではの風景を楽しんでね☆

uelly | URL | 2013-02-10 (Sun) 05:18 [編集 ]


 
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